アケビ

アケビの生態

アケビは日本や中国などに自生する果物である。原産地は明らかになっていないが東アジア一帯ではないかと推測されている。アケビの茎は蔓状になっており、古木や他の植物に巻き付いて成長する。可食部は成長した雌しべであり、10センチほどの果実になると薄い紫色に色づく。更に成熟が進むと中央で上下に裂け、トマトのようにゼリー状となった灰色の胎座が現れる。この部分が黒い種と甘みを帯びており、食した鳥類や哺乳類を経由して種子を広げるようになっている。味は淡白ながら甘みがあり、種まで食べられることもある。アケビの効果は疲労回復と高血圧の予防である。これは果肉にビタミンCを多く含み、果皮にカリウムを多く含んでいることによる。

 

知られざる山の果実

 

アケビは日本国内の山に多く自生し、古くから山遊びをする子供たちのおやつとして親しまれてきた。甘い果肉部分はもちろん、苦い皮部分も味噌炒めやひき肉を詰めた揚げ物として食利用されている。しかしながら日持ちが悪く、野生のものは葉や茎に昆虫が多くつくということもあり、市場に流通することはあまりない。国内で人の手で栽培されているものは山形県産のものが大多数である。東北地方ではアケビの種を油として利用したり、蔓を工芸品にするなどの文化が多く残っており、それらの地方を中心に現在も農家で栽培が続けられている。